氷山の一角にすぎない
民間企業への攻撃
三菱電機やNECなど日本の大手企業への大規模なサイバー攻撃が相次いで明るみに出た。
三菱電機では、自社の情報や8000人分の個人情報だけでなく、取引先の政府や民間企業数十社の情報が不正にアクセスされ、機密性の高い防衛関連や、電力、鉄道などの社会インフラに関する情報が流出した可能性がある。
犯人は中国系のサイバー攻撃集団「Tick」であり、三菱電機の中国子会社のシステムから、三菱電機本社の120台超のパソコンや40台超のサーバーにアクセスしたものと見られている。
NECもサイバー攻撃を受け、2万7000件のファイルに不正アクセスがあったことが明らかになった。
三菱電機とNECは、政府や民間のサイバー防衛を支援するビジネスをしている、いわばサイバー分野における「ガードマン会社」であり、また秘密管理の厳しい防衛産業の有力企業だ。
だが日本のサイバー防衛体制には“致命的な欠陥”がある。