飼い主は行政担当者を問い詰めた。

「処分した」
「どういうふうに処分したのか?」
「そこの空き地に深く埋めた」

 あまりの衝撃に、返す言葉さえなかったという。飼い主は、行政担当者とのウィーチャット(中国のSNSの一つ)でのやりとりを世間に公開し、今後、裁判を起こす予定だという。

 この話は一例に過ぎない。猫や犬への迫害があちこちで起こり、遺棄、毒殺、生き埋め、投げ殺すなど、残酷極まりない行為が横行した。まるで大虐殺のように…。

 北京の住宅地で犬を散歩させていた女性は、「敷地内にたくさん遺棄された猫と犬がいた」と証言した。猫や犬たちの無残な姿の写真がネット上では拡散され、愛猫家、愛犬家だけでなく、多くの一般市民らも怒りを爆発させ、炎上状態となった。

「これが人間のやることか?畜生以下だ!」
「体の震えが止まらない…、言葉が出ない…」
「生きる資格がない、死刑だ!」
「胸が裂けるほど痛い、涙が止まらない!」
「恐ろしい!動物に何の罪があるのだ?」
「どうしてこんなことができるの?まるで地獄だ!」

 やがてWHOや、中国中央テレビ、人民日報などの大手マスコミが「犬と猫がウイルスを媒介するという根拠はない」とはっきり表明した。

 動物愛護団体も早速声明を出し、「動物を保護しましょう」との署名運動を開始した。SNSでは、これを支持する人々のコメントで埋め尽くされた。ボランティア団体も猫と犬の救出に乗り出し、遺棄された猫と犬の写真を公開した。

 ボランティアの人に抱かれた猫の恐怖におびえる目つき、その弱々しい姿に多くの人が涙を流した。

虐待から一転
猫を飼い始める人が急増した理由

 それからわずか数日後、先日起こったことと真逆の情報が再び拡散された。

 これは「武漢にいる約5000人の猫愛好者グループ内には、新型コロナウイルスの感染者が1人もいない」というものだ(真偽は不明である)。