もともとはインド発の
ホテル業として急成長をした

 同社を展開するOYOの本社はインド・グルガオンにあり、2013年5月設立、ホテル業をメインに行っている。

 当時インドのホテル業は、大企業が経営する施設を除けば、大きくIT化が遅れた産業だった。インターネットからの予約はできない、価格はというと、ずっと同じ値段が軒先に看板として貼られているだけ。頻繁な価格改定は労力を考えると現実的ではないからだ。

 宿泊施設は季節やイベントにより需給バランスが大きく変わる。本来、頻繁な価格改定は必須だろう。そこで同社は、オンライン予約をはじめとして街の小さな宿泊施設を徹底的にIT化していったのだ。

 南アジア最大手まで成長した同社が、2019年3月に進出をしたのが日本だ。しかし、南アジアと日本では宿泊業事情は大きく違う。まず、ほとんどの宿泊施設が自社のWEBサイトを持っており、大手ポータルサイトからも予約可能となっている。

「そこで我々が着目したのが不動産業だったのです。日本ではホテル業はもう既にIT化が進んでおり、我々が後から参入したところであまり大きな意味はないだろうと感じました。ただし不動産業はIT化が著しく遅れています。居住希望者は手書きで長ったらしい申込書を書く必要があり、業者同士のコミュニケーションは今でも電話とFAXが多用されております。ここをデジタル化するだけでも業界に変化をもたらせると思いました」(山本さん)

 同社の読みは見事に当たった。2019年3月の日本でのサービススタートから1年ほどの間に、1都3県で7000部屋以上を管理。個人だけではなく企業への社宅提供にまでサービスを拡大している。