これに続き、昨年10月にはホンダ系列部品メーカーの“ご三家”であるケーヒン、ショーワ、日信工業の3社と、日立傘下の日立オートモティブシステムズとの統合も発表している。これは、日立がホンダ系3社を吸収統合する方式であり、4社統合により売上高1兆7000億円規模のメガサプライヤーが今年、誕生することになる。

 この部品メーカー統合の動きも、ホンダの開発力強化をCASE時代に対応させるためといえよう。

 八郷社長の就任以降、「八郷カラーが見えない」との見方もあったが、八郷社長は2030年ビジョンの発表の場で「ホンダカラーは『感性価値』を一貫して追求することを打ち出し、『質の追求による成長』」と宣言した。

 同時に、外部とのオープンイノベーションも前面に打ち出し、従来の自主自立路線からの転換を示唆した。八郷体制の最終年度となりそうな来期(2020年度)も新型コロナ問題が終息しなければ、さらに厳しい状況を強いられることになり、CASEへの新技術対応、MaaS対応などを含めてホンダが新たに連携・連動する相手探しが具体化することもありうる。

 いずれにしても、日本車メーカーはトヨタ1強がよりクローズアップされ、日産がポストゴーンで大揺れになっているだけに、ホンダの復活が望まれている。

 日本自動車工業会の会長職は、トヨタ・ホンダ・日産の持ち回りで2年間の任期となっているが、現在は豊田章男トヨタ社長が会長を務めている。それが昨年5月に豊田会長の「異例の続投」が発表され、2022年5月まで自工会豊田体制が続くことになった。

 トヨタの次はホンダであり神子柴寿昭ホンダ会長が自工会会長に就くことが予定されている。また、国内自動車販売の全国団体である日本自動車販売協会連合会(自販連)は2月末の定時総会で、初めてホンダから会長を選任し加藤和夫ホンダ東京西社長が就任した。

 このように、日本自動車産業を代表するトヨタに対抗するのはもはや日産ではなくホンダであるだけに、元気なホンダ復活を願うのは筆者ばかりではなかろう。

(佃モビリティ総研代表・NEXT MOBILITY主筆 佃 義夫)