楽天を筆頭に、農業に参入した企業は、資本力を生かした設備投資とM&A(企業の合併・買収)で、農業再生を主導している。
また、企業参入の目的は農場経営だけではない。トヨタ自動車や三菱商事などの大資本は、JAグループの牙城である9兆円の農産物流通市場を奪いにきている。
全600JA中、153JAが赤字転落
衝撃試算を初公開
片や農協である。ダイヤモンド編集部の試算により、全国に600ある農協のうち153JAが赤字に沈む衝撃的な実態があぶり出された。
赤字転落の理由は金融事業の大幅な減益だ。農協は本業である農業関連事業の赤字を金融事業の黒字で補填して経営を成り立たせてきた。だが、マイナス金利政策の影響で、1JA当たり最大27億円も金融事業が減益になることが想定される。