当初は大風呂敷とやゆされた「第4のメガバンク構想」には、わずか半年余りで4地銀の参画が決まった。今、地銀業界から最も恐れられている北尾吉孝・SBIホールディングス社長が今後の展望を存分に語った。特集『選別される銀行』(全15回)の#6では、北尾社長のインタビューをお届けする。(聞き手/ダイヤモンド編集部 重石岳史、田上貴大)
「地方の産業全てを巻き込む」
SBIが地方創生の新会社設立へ
──SBIホールディングス(HD)が、地域金融機関への投資を統括する共同出資会社を年度内に設立するという計画について、現状をお聞かせください。
こんなご時世なので、記者会見ができるときに旗揚げするということでパートナー企業とは話をしているが、だいたい骨子は固まり「ほぼこれでいいかな」というものができた。
われわれがつくる会社は3社あるが、まず中心となるのは地方創生パートナーズという資本金5億円程度の会社だ。
そしてこの会社の下にSBI地方創生サービシース、SBI地方創生投融資という二つの会社をぶら下げる。この2社の資本金は結構大きくなると思う。
いずれも基本的にはうち(SBIHD)が資本金の51%を当初持つ考えだが、あまりこだわっていない。ただ最初の時点でリーダーシップを持ち、しっかりとした方向性を持った会社づくりをやりたいとは思っている。
──それぞれの会社はどういった役割を担うのでしょうか。