「銀行・証券断末魔」特集(全5回)その4は、上・中・下編に分けてお届けする。今回のその4(中)では、全国の利用者2000人と上場企業107社にアンケートを実施し、「付き合いたい証券会社・付き合いたくない証券会社」を回答してもらった。個人では楽天が強い。法人では野村が嫌われながらも支持を得た。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)
楽天が野村など大手5社抑え
「付き合いたい証券会社」1位に
日本全国に住む一般の利用者に「付き合いたい証券会社」と「付き合いたくない証券会社」をそれぞれ1社ずつ選んでもらった。
特集その3(上)で取り上げた「付き合いたい・付き合いたくない銀行ランキング」と同様、選択した理由も含めて調べるため、ダイヤモンド編集部はインターネットで2019年8月下旬にアンケートを実施、2000人から回答を得た。その結果が、以下のランキングである。
まずは、「付き合いたい証券会社ランキング」で、大手証券5社の順位を見ていこう。国内トップで、“ガリバー”とも称される野村證券は、単一回答で296人の投票があり2位だった。
みずほフィナンシャルグループ傘下のみずほ証券は、143人で4位。国内証券2位で、三井住友銀行との合弁を解消し独立系となっている大和証券は、107人の得票。「付き合いたい」ランキングでは5位だった。
三菱UFJフィナンシャル・グループ系列の三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、89人で6位。三井住友フィナンシャルグループの100%子会社であるSMBC日興証券は、75人で8位だった。
大手証券が対面販売に注力する一方、ネット証券は売買手数料の安さを売りにしている。楽天証券は328人で、大手証券5社を抑えてランキング1位に。SBIホールディングス傘下のSBI証券も209人で3位と健闘した。
松井証券は81人で7位、GMOクリック証券は51人で9位だった。マネックス証券は39人、カブドットコム証券は38人でベスト10圏外に。ネット証券は大手6社とされることが多いが、楽天証券、SBI証券の2強とそれ以外という構図になった。