パワハラ防止措置の3本柱とは?

 厚労省の調査(平成28年度)によると、パワハラの予防・解決に向けた取り組みをしている企業は
52・2%(4587社中)でした。
 従業員規模別で見ると、1000人以上の企業は88・4%が実施しています。ただし、規模が小さくなるほど実施比率は低くなり、99人以下の企業では26・0%になります。

 厚労省は事業主に対して、「雇用する労働者又は当該事業主(その者が法人である場合にあっては、その役員)が行う職場におけるパワーハラスメントを防止するため、雇用管理上次の措置を講じなければならない」としています。

 そして以下の3つを挙げています。
 ①事業主の方針等の明確化及びその周知・啓発
  事業主は、職場におけるパワーハラスメントに関する方針の明確化、
  労働者に対するその方針の周知・啓発を行う。
 ②相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備
  事業主は、労働者からの相談に対し、その内容や状況に応じ適切かつ柔軟に対応するために
  必要な体制を整備して、相談窓口の担当者が、相談に対し、その内容や状況に応じ適切に
  対応できるようにすること。
 ③職場におけるパワーハラスメントに係る事後の迅速かつ適切な対応
  事業主は、職場におけるパワーハラスメントに係る相談の申出があった場合において、
  その事案に係る事実関係の迅速かつ正確な確認及び適正な対処を行い、再発防止に向けた措置を
  講ずること。

 企業が具体的にどのような取り組みをする必要があるかといえば、一般的には、研修の実施相談窓口の設置社内規定の作成の3本柱です。

 『管理職のためのハラスメント予防&対応ブック』では、「パワハラ防止法」の指針をふまえて、効果的なハラスメント予防研修、社内アンケートを実施する方法、相談窓口の設置や担当者の適切な対応についてなど、具体的な施策のポイントについても詳しくお伝えしています。

 これからパワハラ対策を進める会社・組織や、これまでのハラスメント対策を強化したい経営者の方は、ぜひ参考にしていただきたいと思います。