新型コロナウイルスの発生源は米国だとする説を巡って米中がつばぜり合いを演じているが、これをあおったのは1人のカナダ人の書き手だった。このとっぴな米国起源説は広く非難されている。70代後半のローレンス・デルビン・ロマノフ氏は、おおむね中国を称賛し、米国を批判するエッセーを書いている。3月初め、カナダ・モントリオールに拠点を置く、他のメディアとは異なる視点の記事を掲載するウェブサイトに同氏のエッセーが掲載された。その内容について、50万人近いフォロワーがいる中国外務省の趙立堅副報道局長がツイッターで太鼓判を押した。「中国のコロナウイルス:衝撃的な新情報、ウイルスの由来は米国か?」。エッセーの見出しにはこう書かれていた。これを掲載したのは、独立系の研究・報道組織を自称するウェブサイト「センター・フォー・リサーチ・オン・グローバリゼーション(CRG)」だ。同サイトはコメントの要請に応じなかった。
「コロナは米国起源」説、背後にカナダ人作者
中国当局者は信ぴょう性の薄い陰謀論を後押し、米当局は一蹴
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