意識してとりたい
体のベースとなる「最も重要な栄養素」

西巻草太
にしまき・そうた/1988年、秋田県生まれ。管理栄養士、パーソナルトレーナー。病院給食の調理業務などを経て、2013年より城東社会保険病院(現JCHO東京城東病院)栄養科に勤務。2015年より、JCHO東京山手メディカルセンター栄養管理室に異動し、入院患者の栄養管理と外来栄養指導に従事する。主に生活習慣病の栄養指導を担当していくなかで、病気になる前の正しい食事習慣の構築、カラダ作りの必要性を痛感し、2018年よりパーソナルトレーナーとして活動している。

 スーパーの買い占めが社会問題となっていますが、日頃、家にストックしてある食品は、米をはじめとして、パスタやうどん、インスタントラーメンなど、どうしても炭水化物に偏りがちではありませんか?もちろん、炭水化物だって体を動かすエネルギーになる大切な栄養素ですが、もっと大切な栄養素が存在します。

 それは、たんぱく質です。なぜなら、人間の体を構成するベースとなるのがたんぱく質だからです。このことは、たんぱく質の語源にも表れています。たんぱく質の英語はみなさんも知っていると思いますが、「プロテイン(protein)」です。そして、その語源はギリシャ語で「プロテイオス(proteios)」。その意味は、「第一のもの」なのです。それだけ体にとって重要な栄養素だというわけです。

 また、たんぱく質が体をつくるということは、言い換えれば細胞をつくるということ。そして、免疫力を上げるには免疫細胞をつくる必要があります。その材料は、もちろんたんぱく質。つまり、必要なたんぱく質をしっかり摂取することで、免疫力を高めることができるのです。

高たんぱく低脂質食材の代表
「鶏むね肉」をおいしく活用

 しかしながら、たんぱく質の量を意識しながらいろいろな食材を組み合わせて料理をするというのはそう簡単ではありません。しかも、こんな世の中の状態ではスーパーに買い物に行く頻度すら減らしたいところ……。

 そこで、日々の食事でたんぱく質が十分にとれるようにわたしがやっているのが、高たんぱく食材の活用です。おすすめする食材は、高たんぱく低脂質食材の代表ともいえる「鶏むね肉」です。日々の食事で取り入れるために、まずは下処理して保存する方法を紹介しましょう。

【材料】
・鶏むね肉 2枚(300~400g)
・重曹 小さじ1
・塩 小さじ1/4
・水 100cc

 重曹、塩、水を混ぜて鶏胸肉と一緒にフリーザーバッグに入れて軽く揉み込みます。すると、重曹の働きによってたんぱく質が分解されて鶏むね肉がしっとりと柔らかくなります。鶏むね肉は高たんぱく低脂質の優秀な食材ですが、パサつきがちでたくさん食べることは容易ではありません。でも、この処理によってだいぶ柔らかくなるので、おいしく飽きずに食べられるようになります。

 調理をするときには、キッチンペーパーで水気を切ってから使いましょう。

 たんぱく質をしっかり摂取したいなら、たんぱく質が豊富な卵を使って親子丼にしてもいいですし、ボイルするだけでもOKです。鍋にお湯を沸かして沸騰したところで鶏むね肉を入れ、再沸騰したら火を止めて30分ほど放置してください。余熱で適度に火が入り、本当に柔らかく仕上がります。あとは好みの味つけで食べるだけです。

 下処理した鶏むね肉を冷蔵庫で保存できるのは2日ほど。それ以上保存する場合は、水気を切って冷凍庫に入れましょう。