新型ウイルス、インフルエンザが猛威を振るっている昨今では、免疫力の低下は防ぎたいところ。その免疫力の大敵となるのが「腸の冷え」です。腸が冷えると様々な体の不調の原因となるだけでなく、大病を招いてしまうこともあります。さらに、巷では“腸活”ブームであらゆる健康法やダイエット法がありますが、間違った知識も多く、逆に腸を冷やしてしまっているケースもみられます。そこで今回は松生恒夫氏の、『図解ハンディ版 腸を温める食べ物・食べ方』(青春出版社)から、正しい腸の温め方を紹介します。
腸が冷えるとなぜ免疫力が低下するのか
そもそも冷えとは気温や服装、食習慣などによって起こる血行不良です。血行不良によって栄養素が全身にまわりにくくなったり、細胞のはたらきが低下したりすることがあるのです。
この冷えが慢性化すると、腸そのものが冷えて動きが悪くなるうえ、血管や内臓のはたらきをコントロールする自律神経の調子もくるい、交感神経が優位になって、腸の動きをさらに悪化させてしまいます。小腸にはウイルスやがん細胞などの異物を排除する免疫細胞・リンパ球の60%以上が集まっており、腸内環境と免疫機能には密接な関係があることがわかっています。つまり、腸が冷えて働きが悪くなると、免疫力の低下を招いてしまうのです。