すでに納めた保険料も減免対象
あきらめずに申請して取り戻そう

 原則的に、国民健康保険料の減免は、条例や規約によって行われるもので、市区町村によっては、もともと減免措置を行うための制度が整っていないところもある。だが、今回の新型コロナウイルス感染症の影響による保険料の減免については、条例や規約のない自治体に対しては、速やかに対応策を整備することを国が指示しているので、全国どこでも保険料の減免は受けられる。

 また、銀行などからの自動引き落としなどで、すでに保険料を納めてしまった場合でも、対象期間の保険料については減免できることが通達されているので、申請すれば、後日、払い戻しなどの対応をしてもらえるはずだ。

 ただし、こうした減免措置は、原則的に申請主義だ。対象となる人が、自分で申し出なければ利用することはできない。

 国民健康保険料の減免に対する具体的な申請方法は、近日中に明らかになり、市区町村のホームページや広報などに発表されるはずだ。自営業者や非正規雇用の人などで国民健康保険に加入していて、仕事がなくなって収入が落ち込んでいる人は、ホームページや広報をチェックして忘れずに減免申請をしよう。

 認められれば、令和元年度分、2年度分の対象期間の保険料を、所得に応じて減額・免除してもらえるので、その間の保険料を支払う必要はなくなる。

 ただし、実施までには、あと数週間のタイムラグがあるだろう。その前に、「手元に保険料を支払うお金がない」「保険料分のお金を、少しでも仕事の運転資金に回したい」という場合は、自治体に保険料の支払い猶予の相談をしてみよう。猶予されれば、手元にお金を残すことができて、その分のお金を当面の運転資金や生活費に回すことが可能になる。

 新型コロナウイルスの感染は、都市部を中心に拡大し続けており、いまだ収束の気配は見えない。早期に有効なワクチンができなければ、外出自粛や休業要請が長引く可能性もある。

 緊急時の資金ショートを避けるためには、支払いの優先順位を見極めて、先延ばしできるものについては、支払いの猶予や免除制度を利用して、手元に使えるお金を残しておくことが重要だ。

 ここで紹介した国民健康保険料の減免措置のほかにも、今回の経済対策では、国民年金保険料の減免、公共料金の支払い猶予、各種税金の申告・納付期限の延長、無利子の融資なども打ち出されている。また、個人向けの「生活支援臨時給付金(仮称)」、中小企業や自営業者、フリーランス向けの「持続化給付金」など、返済不要の現金も給付されるので、自分が利用できるものはくまなく申請すれば、損失分のかなりの部分をカバーできる人もいるはずだ。

 国の対応の遅さに焦りを感じている人もいるはずだが、受け付けが始まったらすぐに申請できるように、自分はどんな制度を利用できるのか、今から情報収集して、危機を乗り切りたい。

(フリーライター 早川幸子)