リーマン・ショック時を検証しながら、アフターコロナのドル円を予測する(写真はイメージです) Photo:PIXTA

 新型コロナウイルスの感染拡大が世界経済や金融市場に与える影響は、2007年から09年に発生したリーマンショックを上回る公算が大きい。中国の第1四半期GDP成長率は、前年同期比▲6.8%、3月小売売上高は年初来前年比で▲19.0%と、それぞれ記録的なマイナスとなった。米国では3月27日に終わる週の新規失業保険申請件数が686.7万件と過去最悪を記録し、その後も500万件以上の高水準が続いている。

 金融市場をみると、米株式市場のボラティリティを表すVIX指数が、3月18日に一時85.47と、リーマン・ブラザース破綻後につけたピーク(08年10月24日の89.53)とほぼ同水準へ急上昇した。一方、ドル円は、リーマン・ショック時と今回のコロナ・ショック時とで動きが大きく異なっており、単純比較が参考にならない。

リーマン・ショック時のドル相場
米金利の低下主導で下落基調

 リーマン・ショック時のドル円相場を振り返ってみよう。ドル円は07年6月22日に124.14円の高値を付けたが、その後は以下のイベントを受けて、投資家のリスク回避姿勢の強まりと米景気の後退懸念が強まり、長期的な下落基調に突入。11年10月31日には75.35円の安値を付けた。

 当時、米連邦準備制度理事会(FRB)は利下げを繰り返し、FF金利誘導目標は07年9月の5.00-5.25%から08年12月には0.00-0.25%へ低下。その後は、量的緩和拡大に伴い米10年金利が低下し、ドルの下押し圧力が強まった。09年以降、米株価が反発基調となり、米景気はV字回復(米GDPは08年第4四半期の前期比年率▲8.4%から09年第4四半期の同+4.5%へ)となったが、ドルを押し上げるには至らなかった。