コロナ休業要請で収入が4分の1に、老後資金を切り崩す夫婦の悲痛な叫び
休業要請を受け、収入減少に悩む家庭も少なくありません Photo:PIXTA

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、この2カ月ほどの間、私たちは今までのような暮らしができなくなりました。全国一斉の臨時休校が始まった3月には、休校による食費や光熱費の支出増加が家計の悩みとしてよく挙げられました。さらに4月以降、特に緊急事態宣言が出てからは、収入に直接影響が出る家庭も増えてきました。読者の皆さまの中にも、家計への影響を実感されている方がいらっしゃるのではないでしょうか。

 私が受けている家計相談では、収入に大きく変化がない場合は、今までの貯蓄を元に投資について考え始める方が増えました。一方で、仕事が休業になり、収入に不安を抱えている方もいらっしゃいます。特に収入が減ってしまったご家庭に対しては、利用できる制度について一緒に考える、探ってみるといったことも必要になっています。

休業要請で夫婦の収入は4分の1に
やむを得ず老後資金を切り崩す

 先日、定期相談に来られたⅠさん(43)は、ネイルサロンの経営者で、ご主人(46)と二人暮らしをしています。これまで支出管理を頑張り、貯金も増やして、理想的な家計状況を作り上げてきました。40代になって少しずつ老後を意識しはじめ、夫婦それぞれ半年ほど前から、「iDeCo(個人型確定拠出年金)」で積み立て貯蓄を始めていました。

 Ⅰさん自身は、一人でネイルサロンを経営し、夫は退職金がない小さな飲食店に勤務しています。つまり、二人とも老後にまとまったお金が入ってくるチャンスがありません。そのため、40代のうちから老後を意識してできるだけたくさんのお金を準備しておきたいと考え、貯蓄に励んできたのです。

 いつも前向きで明るいⅠさんご夫婦は、支出管理をしっかり行いながらも趣味を大切にし、メリハリがある上手なお金の使い方が身に付いていました。