なにしろこの夏、世界全体がリーマンショックを超える大不況に突入することは確実です。その最悪のタイミングでコロナが秋口から再流行の兆しを見せ始めたら、経済を優先させるべきか、それとも医療崩壊を防ぎ感染拡大を阻止すべきかについて、日本でも世論は真っ二つに分かれるはずです。そのことを予め念頭に置き、ブラジルよりもうまく政治が回る方法を考えなければいけない。これが1つ目の学ぶべきポイントです。

南半球の状況を時間差で観察
することが「防止」に役立つ

 学べることの2つ目は、コロナ第二波の襲来時にとるべき行動の判断基準は、ブラジルが参考になるということです。WHO(世界保健機関)が公表している世界の感染者の拡大状況のグラフを、日本、アメリカ、中国、そしてブラジルで比較できるように並べてみました。

 グラフからすぐにわかることは、初期に社会隔離を徹底した中国が一番早く事態を収拾できていることです。クラスター対策と自粛政策で感染を封じ込めた日本は、中国よりは時間がかかったけれども、そろそろコロナ収束が見えてきました。

 一方でアメリカの場合、ニューヨーク州やカリフォルニア州など一部の州は、州知事のリーダーシップとロックダウン政策でコロナを封じ込めてきましたが、なにしろ国土が広く対策の徹底度合いも州ごとに違うため、コロナ収束のめどが立っていません。

 そのように北半球の状況を比較すると、秋から起こりそうな再流行においても、中国のように短期間で徹底的に封じ込めを行うことが、経済にとっても医療崩壊防止にとっても一番よいと思えます。

 しかし、この冬の再流行には未知の問題が1つあります。それは11月、12月で封じ込めに成功したとしても、1月から後にもう一度「再々流行」が起きない保証はないということです。足元において中国では、封じ込めが終わった後に春がきたことで、国内の再流行は限定的にしか起きていません。