米国での2016年の選挙では、約1億人が実際に投票所に行って投票し、11万7000カ所の投票所で91万8000人のスタッフと交わった。その中には高齢者も多かった。こうした全国規模の人々の接触の場がなかった状況でも新型コロナウイルス感染症が非常に急速に広がったことを考えれば、疫学者が11月の選挙に恐怖感を抱くであろう理由は簡単に分かる。カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は今月、州内のすべての登録済み有権者に郵送用の投票用紙が確実に届くようにする行政命令に署名した。ミシガン州のジョスリン・ベンソン州務長官は19日、州内のすべての有権者に郵便投票の申請書が届くと語った。他の州も恐らく不在者投票の選択肢を拡充するだろう。こうした対応はパンデミック(感染症の世界的大流行)の下では理解できるが、どんな問題が起き得るかを念頭に置いておくことも必要だ。