ロンドン五輪から2週間
選手たちは早くも日常復帰

 ロンドン五輪が閉幕して2週間が経った。日本代表として世界と戦った選手たちは所属先に戻り、大半が休養をとる間もなくプレーを始めている。

 競泳200メートル背泳ぎで銅メダルを獲った萩野公介ら4人の高校生スイマーは8月17日からのインターハイに出場。いずれも得意種目で優勝するなど好成績を収めた。

 五輪期間中、中断していたなでしこリーグは9月15日に再開。沢穂希や川澄奈穂美、大野忍らはINAC神戸の、主将を務めた宮間あややゴールを守った福元美穂は岡山湯郷ベルのユニフォームを着て新たな戦いを始める。

 メダル獲得はならなかったものの強豪スペインを破るなど大奮闘を見せ4位になった男子サッカーの選手は、すでにプレーを再開している。チームの中心として存在感を示した清武弘嗣はドイツ・ニュルンベルクでデビュー。いきなり非凡な攻撃センスを見せ、地元ファンの心をつかんだ。快速ぶりが世界に注目された永井謙佑はJ1・名古屋で、ゴールを死守した権田修一や徳永悠平はFC東京で、扇原貴宏、山口蛍のボランチコンビはセレッソ大阪で、10番を背負った東慶悟は大宮で試合に出場している。

 12ヵ国中9位に終わったものの優勝したオランダと2-3の接戦を演じる健闘を見せた女子ホッケー。その選手たちが所属する日本ホッケーリーグの開幕は9月8日に迫っている。また日本バドミントン史上初のメダル(銀)を獲得した「フジカキ」こと藤井瑞希、垣岩令佳が出場するバドミントン日本リーグは10月13日に、28年ぶりのメダル(銅)を獲得したバレーボール日本代表選手たちがプレーするVリーグ女子は11月17日に開幕する。

 休みなく戦い続けるのはリーグ戦がある球技の選手だけではない。女子レスリングは9月28日からカナダで世界選手権が行われる。この大会には五輪3連覇を成し遂げた吉田沙保里、伊調馨が出場予定。とくに吉田はこの大会に勝てば五輪・世界選手権を含めた世界大会13連覇になる。これは「霊長類最強の男」と呼ばれたロシアのレスラー、アレクサンドル・カレリンの12連覇を抜く偉業なのだ。五輪ほど話題にはならないだろうが、この大会での吉田の戦いにもぜひ注目してもらいたいものだ。