財政再建、もっと言えば緊縮財政教条主義に陥りがちだった岸田政調会長、それに反する第2次補正予算には消極的だったようであるから、このひと月ふた月で大きな変化だ。

 しかし、なぜそれほど劇的な変化を遂げたのであろうか?

 その背景としては、当然、楽観できないほどにわが国の経済社会の状況が悪化し、危機感を持たざるを得なくなってきたこともあるだろうが、危機的状況にあっても予算を出し渋る緊縮財政では、財政再建至上主義ではもうこの国の経済はやっていけない、デフレからの脱却など夢のまた夢だということに、いやが応でも気づかされたことがあるのではないだろうか。

 そのことは第2次補正予算の中身を見ていくと理解できるだろう。

第2次補正予算の中身は
第1次とは隔世の感

 今回の柱は、医療提供体制の強化は当然として、一つ目は、雇用調整助成金や持続化給付金の強化・充実、家賃支援給付金の創設といった苦境にあえぐ事業者の事業継続や実質的な損失の一部補償につながる措置、そして個人の生活の支援につながる措置。二つ目は、地域の実情に応じたきめ細やかな支援が可能となるような地方創生臨時交付金の拡充。三つ目は、今後の状況の変化に機動的に対応できるように確保された予備費。四つ目は、資本性資金を核とする資金繰り対応の強化。

 真に必要なものを中心に構成された骨太な内容であると言える。

「スマートライフ実現のためのAIシミュレーション事業」などという新型コロナショックへの対応とは、はっきり言って無関係な、スーパシティ関係の措置もシラっと盛り込まれてはいるが、予算額は14億円。それ以外にこの手の措置は見当たらず、「Go Toキャンペーン」に代表される意味不明な措置が盛りだくさんだった第1次とは隔世の感がある。

 しかもこの補正予算、自民党の提言をほぼ下敷きにしており、自民党議員の地元関係という限定はつくものの、「現場の生の声」が多く反映された内容であるともいえる(その自民党の提言は、多くの部分で議連「日本の未来を考える勉強会」の提言を取り入れているので、同勉強会の提言が実質的な下敷きであるともいえる。むろん、同勉強会の提言では「真水」で100兆円とされていたので、それにはほど遠いものではあるが…)。