世界経済の成長に投資してお金を増やすのが
「投資の王道」

 そしてこの間の世界の株式の時価総額を見ると、1980年に2・5兆ドルだったものが、2019年には87・0兆ドル(約35倍)へと大きく上昇していることがわかります。つまり世界の経済規模の成長に伴い、世界の株式市場も規模を拡大させてきたわけです。

 このような成長の波に乗り、世界中の企業の株式や債券に投資することでお金を増やそうというのが「投資の王道」の考え方なのです。

 もちろん、経済の成長は一時的に停滞することがあります。

 また、国や地域によっても成長の速度は異なり、ときにはマイナス成長に陥る国があることも間違いありません。

 しかし各国が努力し続けている以上、世界全体では長い目で見れば経済成長が続くと考えるのが自然ではないかと思います。

朝倉智也(あさくら・ともや)
モーニングスター株式会社 代表取締役社長
1966年生まれ。1989年慶應義塾大学文学部卒。銀行、証券会社にて資産運用助言業務に従事した後、95年米国イリノイ大学経営学修士号取得(MBA)。同年、ソフトバンク株式会社財務部にて資金調達・資金運用全般、子会社の設立、および上場準備を担当。98年モーニングスター株式会社設立に参画し、2004年より現職。第三者投信評価機関の代表として、常に中立的・客観的な投資情報の提供を行い、個人投資家の的確な資産形成に努める。
主な著書に、『「つみたてNISA」はこの7本を買いなさい』『一生モノのファイナンス入門』(以上、ダイヤモンド社)、『「iDeCo」で自分年金をつくる』(祥伝社新書)、『お金の未来年表』(SB新書)など多数。