マーキー・パステルナークさん(26)に2007年6月30日に何をしていたかと尋ねれば、すぐに事細かに思い出を語り出すだろう。ウィスコンシン州ディピアのアイス・ハウス・コーヒー&クリーマリーまで自転車を飛ばし、マンゴー・スムージーを飲みながら、教会で出会った男の子に一目ぼれしたと仲の良いいとこに打ち明けた。あれは土曜日だった。フィギュアスケートの所属チームの青いTシャツを着て、アディダスの短パンをはいていた。だが都市封鎖(ロックダウン)の期間にどう過ごしたかを質問すると、彼女の頭は真っ白になる。パステルナークさんには珍しいことだ。研究者が「非常に優れた自伝的記憶(HSAM)」と名づけた能力を持つ、ごく限られたグループの1人だからだ。HSAMの持ち主は通常、ある年齢以降に自分の身に起こったことを日付や曜日を含めてほぼ完ぺきに覚えている。
ロックダウン中の生活、「超記憶」でも思い出せず
ステイホームの単調さ、非常に優れた自伝的記憶を持つ人々にもお手上げ
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