まず、消費支出の内訳を見てみよう。費目(品目分類)の中で今回もっとも減少したのはどれか?

 世間一般の認識では、観光や飲食に関する分野、という答えが返って来そうである。確かに窮地に立たされた飲食店や宿泊業、閑古鳥が鳴く観光地などが連日報道されていれば、そう考えてしまうのも無理もないだろう。

 しかし、「実際は?」といえば、前年同月比の減少率が一番大きいのは、「被服及び履物」である。その値、なんとマイナス55.4%。驚異的な数値である。一方、観光業が含まれる「教養娯楽」はといえば、マイナス33.9%と「被服及び履物」に次ぐ値となっている。

 外食業が含まれる「食料」はマイナス6.6%であり、減少率の大きい2費目と比べるとそれほど大きな減少には見えない。

 それもそのはず、費目には複数の個別の項目が含まれおり、その中には減少率が大きいものもあれば、増加したものもあるからである。

生鮮食料品は
ほとんどが増加している

 そこで、今度はそうした個別の項目で見ていこう。「食料」のうち、穀類、魚介類、肉類といった、いわゆる生鮮食料品はほとんどが増加している。これは在宅が多くなり、食事も家でということが多くなったというより、「自宅で食事」というのが基本のようになったことの影響であると言えよう。

 一方、外食といえば、「一般外食」がマイナス67.0%である。この背景としては外食をしなくなったことに加えて、そもそもお店が臨時休業している、夜間を中心に営業時間を大幅に短縮した、そうしたことが影響していることが考えられるが、それにしても大きな減少率である。

 3月、4月の段階で既に廃業を決めた飲食店も少なくないようであるし、緊急事態宣言が解除されたと言っても、まだまだ休業を続けているところもあるし、そもそも客足は全くと言っていいほど戻っていないところが多い。

 来月になれば多少は改善されるのかもしれないが、この傾向が続けばさらなる飲食店の廃業や倒産が出てくることが懸念される(従って、Go Toキャンペーンなどやっている場合ではないし、だからこその持続化給付金等の拡充であるし、そうした倒産の拡大を防ぐための予備費10兆円なのであるはずだが)。