例えば、デジタルや通信、5G(第5世代移動通信システム)の領域など、以前から「伸びる」といわれていた業界。コロナでテレワークやリモートワークの導入が進み、業界の成長スピードが加速しています。このスピード感を見逃してはいけません。もともとこの領域での転職を考えていた人は、乗り遅れずに転職すべきです。

 逆に、今まで年収が高いといわれていた金融、不動産、航空会社は厳しい状況が続いています。「不動産業界は年収が高いから転職した方がいい?」とか、「金融業界に転職すれば年収が高いんじゃないか?」というような考え方は通用しません。コロナで業界構造がどういうふうに変動していくのかを見極めて動きましょう。

 もう一つのポイントは、「自分の会社の盛衰を見極めること」です。すぐに転職する人もそうでない人も、自分の会社の現状分析は徹底するべきです。

 具体的には、まず、自分の会社が属する業界を客観視します。例えば、オフィス需要が減っている不動産業界に身を置いている、インバウンド(訪日観光客)需要が減る旅行業界に身を置いている、市場が縮小する可能性のある飲食業界に身を置いているなど……。

 次に、「コロナ後も生き残るための変革を起こす力があるか?」という視点で自分の会社を見極めます。転職をするしないにかかわらず、自分の今の会社が本当に大丈夫かどうかを問わなければいけない。

 コロナショックで所属事業部の業績に影響が出てきたら、社内で「変革を起こす力」があると思われる部署を見極め、希望を出して早め早めに異動すべきです。転職せずに会社にとどまっていても、自分の身を置く環境を変える工夫をすることでキャリア形成はできます。

 withコロナ時代のキャリア形成には、社内と社外の両面から、コロナの影響で業界構造が変わった点を見極めて行動していくことが大切なのです。