転職・就職 新14メガトレンド#7Photo:Hiroshi Watanabe/gettyimages

コロナ禍は働く人々の「会社」に対する価値観を大きく変えた。企業口コミサイト「OpenWork(オープンワーク)」のデータを基に、アフターコロナ時代に支持される企業の特徴を探る。特集『転職・就職 新14メガトレンド』(全14回)の#7では、2020年2~5月に現役社員による評価スコアを上げた50社をランキング形式で一挙に公開する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)

コロナ禍で企業の「評価」は
どう変わったのか

「転職した方がいいかな」――。

 緊急事態宣言下の5月。都内百貨店に入っているテナントで店長として働く30代の女性は、今後のキャリアについて考えていた。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、4月から勤務先の百貨店は休業となった。その後、企業によって休業中の従業員への対応に差があることが分かってきた。他社では休業期間中もいつも通り給料が全額出ると聞いたが、自社では休めば平均賃金の6割しか支払われない。幸い、女性には在宅勤務でできる仕事があったため出勤扱いにしてもらうことができたが、自社の対応にはもやっとした思いが残った。

「小売業界の状況もすぐには戻らないと思うし、もともとやりたいと思っていた仕事ではなかった。自粛期間中は時間もあったので、特に今後のことを考えてしまいました」(前出の女性)

「ピンチのときこそ、その人の本性が見える」とよくいわれるが、コロナ危機に直面した企業もまたしかり。何も変わらない自社にがっかりした人、素早く在宅勤務に切り替え、問題に対応していく姿にほれ直した人、さまざまだろう。

 では実際、コロナ禍において現役社員たちの企業に対する評価はどう変化していたのか。

 そこで今回、960万件の社員口コミを擁する大手口コミサイト「OpenWork」を運営するオープンワークに協力を要請。社員が投稿した口コミを基に算出される「総合評価点数」のデータ提供を依頼した。そして、ダイヤモンド編集部で2019年の年間平均データを「コロナ前」、20年2~5月の期間平均データを「コロナ後」と定義し、どちらも現役社員の評価のみを抽出。その上で、コロナ前後で比較して総合評価点数を上げた企業のランキングを作成した。

 コロナ禍という未曽有の非常事態が現在進行形で全国に拡大していたそのとき、現役社員の評価を高めたのはどんな企業なのか。転職希望者や就活生とその親だけでなく、企業の人事や総務などの管理部門の人々にとっても気になるランキングの中身を早速見ていこう。