転職・就職#17
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コロナ禍で転職市場や人々の働き方や価値観はどのように変化したのか。特集『転職・就職 新14メガトレンド』では、ベストセラー『転職の思考法』の著者・北野唯我氏とリクルートキャリアHR統括編集長の藤井薫氏、doda編集長の喜多恭子氏、リクルートワークス研究所主任研究員の中村天江氏、パーソル総合研究所上席主任研究員の小林祐児氏の5人による特別座談会を6月30日に生放送で配信した。今回は、その座談会の一部を再構成してお届けする。新型コロナウイルス感染拡大は労働市場、働く環境にどんな影響を与えたのか。それによって「新時代の転職」はどう変わるのか。豊富なデータや資料とともに議論する。(構成/ライター 奥田由意)

>>座談会全編はこちら!『【動画】コロナ時代の「転職の思考法」、北野唯我氏が転職市場の専門家と語る』

コロナで労働市場は
どう変わったか

北野唯我(司会) 今回は、新型コロナウイルスの影響を受けて働く現場にどういう変化が起こっているのか、ゲスト4人の方とともに、整理したいと思います。まずは、それぞれキーワードを教えていただけますか。藤井さんからお願いします。

藤井薫(リクルートキャリアHR統括編集長) キーワードは、ライフですね。やはり、不安定で不透明な時代というのは、自分の人生や働くことの意味について、考えさせられるよい機会になると思います。

喜多恭子(doda編集長) 私は一言で言うと、「脱オフィス」ですね。リモートワークが普及したことで、オフィスを手放す動きが加速度的に起こっている。これが個人へもたらす影響も大きいと思っています。

中村天江(リクルートワークス研究所主任研究員) 私は、キーワードは「濃淡」だと思っています。総務省の労働力調査を見ていると、4月、5月と新規求人数は減少しました。一方で、デジタル人材をはじめ、コロナによって一層攻めの採用に転じる企業も出てきている。職種によって変化にも“濃淡”が出ていると思っています。

小林祐児(パーソル総合研究所上席主任研究員) キーワードというか、私が今日言いたいことはこれに尽きるんですが、「ニューノーマルって言うな」ですね。

北野 小林さん、いきなりパワーワードですね。

小林 「オールドなもの」から「ニューなもの」にガラッといっぺんに変わる変化というものは、今の社会では起こり得ない。中村さんも「濃淡」がキーワードとおっしゃったように、コロナの影響で「全体としてこうなっている」と言えることって実は少ない。起こっていることをデータで見てみると、二極化もしくは、多極化しているんです。

 これを踏まえると、今の状況は、2つの変化のモードと2つの影響というフレームで考えると分かりやすいと思います。変化のモードは加速と鈍化。影響は不況とコロナです。コロナの影響と不況の影響は切り分けた方がいいです。これらをかけ合わせると、大きく4つの変化に整理できます。

北野 詳しく教えていただけますか。