オンライン面接は
今後も定着・普及するか

 さて、こうしたオンライン面接であるが、今後も定着・普及するのであろうか。

「非言語コミュニケーションが多い対面営業などの職種の採用では定着しにくいと思われる」(リスト)など、職種などによる適性の違いはあるだろうが、結論を言えば、オンライン面接は、企業の人材採用方法の選択肢の一つとして、間違いなく普及・定着するだろう。

「最終面接での導入は検討中」という企業が多いものの、少なくとも取材した5社については、そのすべてが「来期もオンライン面接自体は積極的に取り入れたい」とし、「今後、オンライン面接は、普及するだろう」と回答している。

 その理由は2つ。

 まず、一つはオンライン面接に対する抵抗感が企業側にも学生側にもなくなっていることだ。

 コロナ禍で、オンライン会議やオンライン飲み会などが数多く実施され、ビデオ通話のツールにも慣れてきた人が多い。

「コロナ禍でオンライン化が半ば強制的に進んだことにより、企業側にも学生側にも抵抗がなくなったのではないか。いまや、企業側・学生側ともにオンラインを活用したほうがチャンスは広がるだろう」(プレシャスパートナーズ)

 2つ目は、何よりも利便性が高く、学生と企業、双方のメリットが大きいことだ。

 特に、地方の企業や学生には、より恩恵が大きいのだろう。

 長野県が本社のヤッホーブルーイングは「特に遠隔地の方々との面談に関しては、お互いのメリットが非常に大きいと感じている。私どものような地方企業の場合、東京にわざわざ出かけて採用活動をする必要性も低減されることから、メリットは大きい」と説明する。

 大阪が本社のフェンリルは「これまでは拠点のある地域を中心とした採用活動が多かったが、オンラインでの実施により移動や距離に関係なく、弊社の選考を受けられる機会を増やしたい」と人材募集のエリアが広がることを期待する。

 スケジュール調整やコスト面での有益性も大きいようだ。

「社長はじめ面接官のスケジュール調整が容易であることのメリットが大きい。これまで東京へ面接のために出張する際は、10人弱のメンバーが数日間、宿泊して対応していた。こうしたコストや手間が大幅に削減できる」(ヤッホーブルーイング)