若者,SDGs,ESGシリコンバレーでも、正義を貫くために声を上げる若者たちが増えている Photo:San Francisco Chronicle/Hearst Newspapers via Getty Images

 米国が人種差別反対運動で揺れる中、シリコンバレーの若者たちにも、大きな変化が見られる。

 6月初旬、米フェイスブックの何百人という従業員が仕事をボイコットし、フェイスブック上でマーク・ザッカーバーグ会長兼CEOを名指しで批判した。米トランプ大統領の人種差別的な投稿に対して、ザッカーバーグ氏が日和見的な反応を続けたことに対する抗議であった。ザッカーバーグ氏はそれに対して、従業員を処罰せず、逆に会社としてのポリシーを明確にすることを約束した。

 このように正義を貫こうとする雰囲気が、最近のシリコンバレーの若者たちから感じられる。シリコンバレーの中心的存在であるスタンフォード大学やサンタクララ大学では、学生が憧れるのはいつの時代も起業家だが、最近は社会にインパクトをもたらす「社会起業家」にも注目が集まっている。

 こうした若者の価値観の変化は一過性のものではなく、もっと根本的な潮流だろう。