大手から中小まで、駅付近には中学受験のための塾が多数集まっている

2020年の首都圏私立中学入試は、リーマンショック前の受験率にまで回復した。ところが、春先から新型コロナ禍に見舞われたことで、一転、今後の中学受験市場に暗雲が垂れ込めている。そこで、小学校6年生の塾在籍者の現状を見ることで、2021年の受験がどのようになりそうなのかを推測してみたい。(ダイヤモンド・セレクト編集部)

「リーマン」を超えそうな「新型コロナ禍」

 2020年の私立中学受験者数は、東京・神奈川の入試解禁日である2月1日の受験者数で見ると、2009年入試時の水準にほぼ戻った。リーマン・ショックが起きたのは2008年9月であり、経済状況悪化の影響は2010年入試から顕在化、2015年まで受験者数は減り続け、受験率も14%から12%まで低下していった。

 その後、アベノミクスの下で受験者数は年々増加していった。2009年の水準に回復するまでには10年間を費やしている。2021年も当初は、2020年同様堅調に推移するものとみられていた。

 ところが、2020年入試が終わった頃から、学校の一斉休校など新型コロナの感染拡大に伴う自粛が広がる。経済活動の低下により、IMF(国際通貨基金)は2020年の世界経済の成長率予測を4月段階で▲3.0%、6月に入って▲4.9%とさらに引き下げている。日本は▲5.8%で、アメリカの▲8.0%、ユーロ圏の▲10.2%よりはましだというのだが、こうした激しいマイナス成長は、リーマンショックどころか世界恐慌以来の数字といえる。

 IMFの予測では、2021年には前年の反動で世界経済全体では5.4%、日本も2.4%のプラス成長に転じると予測されている。それでも、中期的にはコロナ禍の傷が治るまでには数年はかかり、再び上昇機運になった頃には、今度は本格的な少子化により、受験生の母数である小学校6年生の数自体が年々減っていくことになる。

 その意味で、全体的に競争状況は緩和されていくことになるのだが、すべてが同じように進むというわけでもない。森上教育研究所では、中小塾を対象に、緊急アンケートを実施、13の塾から回答を得た。

 質問は、4月時点での小6生の在籍者数が2019年と比べて増えているのか減っているのか、その1点だけである。その結果を次ページに挙げておく。