大手塾の合格実績シェア

 難関・上位校はいつも通りの厳しい競争になる。そこで、大手塾間での2020年合格実績シェアについて最後に見ておくことにしよう。学校名は偏差値の高い順に取り上げていく。

 まず、サピックスが合格実績で50%以上のシェアを持つ学校を順に見ていこう。筑波大学附属駒場(筑駒)、開成、聖光学院、渋谷教育学園渋谷、慶應義塾中等部、栄光学園、駒場東邦がそれに該当する。シェア20%前後でこれを追うのが早稲田アカデミーと四谷大塚である。

 サピックスのシェア40%台の学校としては、渋谷教育学園幕張、桜蔭、豊島岡女子学園、女子学院、麻布、雙葉、フェリス女学院、浅野、慶應義塾普通部、白百合学園、海城が挙がっている。

 早稲田アカデミーがトップシェアの学校としては、慶應義塾を除く私立有名大学の付属・系属校が多く見られる。早稲田実業、武蔵、早稲田大学高等学院、立教新座と立教池袋(いずれも四谷大塚と同数)といった具合だ。

 同様に、四谷大塚では、明治大学付属明治、立教女学院、昭和学院秀英、法政大学第二、明治大学付属中野、お茶の水女子大学附属、東京学芸大学附属竹早、香蘭女学校、中央大学附属、中央大学附属横浜といった学校が挙がる。

 日能研では、サレジオ学院、淑徳与野、横浜共立学園、横浜雙葉、神奈川大学附属、開智などが30%以上のシェアを得ている。市進学院は江戸川学園取手、茗渓学園、江戸川女子、成田高校付属など、東京東部から茨城や千葉の学校に強い。

 こうして挙げてきた学校は、2020年とほぼ同様の競争状況が予想される学校ということで、あと半年後に迫った2021年入試で新型コロナ禍の影響を受けることは少ないだろうと考えられる。

 なお、2021年首都圏・関西圏中学受験動向の見通しに関する記事は、7月14日発売のダイヤモンド・セレクト2020年8月号「本当に子どもの力を伸ばす学校」に掲載されているので、併せてご覧いただきたい。