国際的な学術誌に掲載された100以上の学術論文で画像の再利用があったことが調査で明らかになったことから、中国人研究者らによる十数以上の科学論文が相次いで撤回されている。 折から、新型コロナウイルス対策に関連して、科学研究上の公正さへの懸念が強まっている。米スタンフォード大学医学部の元研究者で画像分析の専門家であるエリザベス・ビク氏は、同じ一連の画像を使用しているとみられる121の学術論文を6つの世界的な学術誌で発見。これらの論文は4年間にわたる期間に発表されたもので異なるテーマを扱い、著者の出身地は中国国内の約50都市にまたがっていた。疑いがかけられている121の論文のうち113本を出版した学術誌「ヨーロピアン・レビュー・フォー・メディカル・アンド・ファーマコロジカル・サイエンシズ」によれば、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)がビク氏の調査を報じたところ、少なくとも19人の研究者が自身の論文の撤回を求めている。学術誌を出版するベルドゥーチ・エディトーレSRLの広報担当者によれば、一部の研究者は独自の研究であることを証明するため生のデータを提出する方針だという。
中国人研究者の論文、学術誌から撤回相次ぐ 画像再利用
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