次に「どのようなリスクに対してBCPを策定しているか」を複数回答可で尋ねたところ、最も多かったのは地震や火災、水害などの「災害」で83.33%だった。次いで「感染症」(46.26%)となっており、今回の新型コロナウイルスへの対応はBCPでも想定外だった企業が少なくないようだ。
BCP策定の「大きな壁」とは?
未策定企業では費用が問題に
BCPの策定にあたっては、自社に合わせた実効性のあるものを検討しなければならないため、さまざまな壁にぶつかった経営者やBCP担当者もいることだろう。
BCPを「策定済み」「策定中」と回答した人を対象に、「BCP策定を検討するにあたって困ったこと、困っていること」(複数回答可)を尋ねたところ、最も多くの人が答えたのが「必要なスキルやノウハウが乏しかった」で44%に上った。また、次いで「自社の業種に即した細かいガイドライン等がなかった」(39.5%)、そして「社内で緊急時に優先すべきことを抽出することが難しかった」(31%)が挙げられた。
一方で、BCPを「策定していない」と回答した人は、どんな理由があってBCPの策定に至っていないのだろうか。BCPを策定しない理由として最も多くの人が回答したのが「必要なスキルやノウハウが乏しかった」(33.8%)だった。次いで「費用捻出が困難」(22.54%)、「自社の業種に即した細かいガイドライン等がなかった」(22.54%)の回答が続いた。
「策定済み」「策定中」の企業と比較して「未策定」の企業は、「費用捻出が困難」である点が大きな問題になっていることが結果からもうかがい知れる。