営業赤字写真はイメージです Photo:PIXTA

 コロナ禍で日産自動車などの大手自動車メーカーやANA、三越伊勢丹などが売り上げ減少から2021年3月期決算で営業赤字になる見通しだ。

 売り上げ急減に直面した企業は、売上原価(仕入れや材料購入など)を圧縮する。これにより、現在は売り上げ減が深刻でない企業の売り上げも減少する。

 この「連鎖」過程が続くと、日本のほとんどの企業が、損益分岐点の近傍をさまようことになる。

コロナ禍の1~3月期の法人売上高
全産業で7.5%減に下方修正

 財務省が7月27日に発表した1~3月期の法人企業統計の確報によると、全産業(金融・保険業を除く)の売上高は、前年同期に比べて7.5%減だった。速報値の3.5%減から下方修正された。非製造業が8.3%減、製造業は5.5%減だった。

 営業利益は30.9%減。製造業が31.1%減、非製造業が30.9%減だった。