2. 聞いた人や口に出した人が、
エネルギーを生み出すことができるか
良いミッションは、文字にしたときに、心の底からパッションが湧き上がる効果があることにも注目したい。
ユニクロの「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」というミッションを目にしたとき、もし、ファッション業界に関わる人ならば、熱い思いがフツフツと湧いてくるのではないだろうか?
ミッションに込められた想いがストレートに伝わると、ミッションに賛同したい、ひいては、「この会社で働いてみたい」という気持ちを喚起させることにもつながる。
3. 自社の強みに合っているか
良いミッションは、自社の強みに立脚するべきである。躍進した企業を分析した名著『ビジョナリー・カンパニー② 飛躍の法則』の中の最も重要なコンセプトである「針鼠(ハリネズミ)の概念と三つの円」をご存じだろうか?
狐はいろんな作戦を立てて針鼠を仕留めようとするが、針鼠は自分の強みを最大限に活かして体を丸めて針を出す。自社の本質を見極めて、武器を研ぎ澄まして狐に勝つ。自社の強みをきちんと言語化できている会社が強いことを示唆している。
針鼠の概念は3つの側面を捉えている。以下のようにCAN-NEED-WANTで捉えると言語化しやすい。
1.自分たちが世界一になれる部分はどこか、自分たちが「できること(CAN)」を考えること
2.経済的原動力になるものは何か、社会から「必要とされていること(NEED)」を考えること
3.自分たちが情熱を持って取り組めるものは何か、平たく言えば、自分たちが「やりたいこと(WANT)」を指す。