4. 10年後も使えるか

 この3つに加えて、「10年先も使えるものになっているか」が良いミッションかどうかを見極める重要なポイントだ。10年後は、社会や市場を取り巻く状況が様変わりしている。それでも普遍的に変わらない価値があるかどうか。

 例えば、ユニクロの「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」というミッションは、そうした外的要因に左右されることはない。会社の本質的な存在意義を掲げたミッションは不変なのだ。

 ミッションは長期的な指針として考えたい。フェイスブックの創設者マーク・ザッカーバーグは、ミッションを達成するのは非常に時間がかかるが、その分、何兆円もの価値になると述べている。

 自分たちが取り組もうとしている課題や領域は、10年間でどのように変化する可能性があるのか。あわせて、10年後、顧客はどう変わるのか、それにより顧客への価値提案はどう変わるのか、についてもCXOの間で十分に議論した上で、長期的な指針になるミッションを考えたい。