前回の本欄では、世界各国でコロナ禍の経済的ダメージからの回復過程が続いているが、「ハイテク銘柄が大きく上昇して、景気に敏感な一般消費財の銘柄は再度売り込まれている。予想よりも早いワクチン開発を考えると、足元の株価下落は大きく値を下げた景気敏感株に投資機会を提供していると考えている」と述べ、ハイテク株に世界中の資金が集中した状況が変化しつつあると予想した。

 その後、ウォーレン・バフェット氏が日本の商社株にまとまった投資をしたことなどが報道され、日本のバリュー株(1株当たり純資産に対して低い倍率の水準の株価で取引されている銘柄)が動意づいている。筆者もワクチンの実際の接種が始まり、効果が確認されれば、消費者の行動が再度大きく変わり、投資家の物色も変わるだろうと考えている。