コロナ自粛でも充足感のあるストレス解消法とは?人それぞれの「OKライン」写真はイメージです Photo:Carl Court/gettyimages

もともとインドア派の人であっても、いつ明けるかわからない半自粛生活が続くとストレスがたまるもの…。できる範囲で、おのおのがストレス解消をしなければやっていられない。密にならないストレス解消法には、どんなものがあるだろうか。(フリーライター 武藤弘樹)

ストレスたまる自粛生活
解消法には何があるか

 新型コロナウイルスと向き合う上で、感染拡大防止のための自粛は必要であるが、長く続くとストレスがたまる。自粛も最初のうちは危機感や使命感でビシッと行えていたが、カメが少しずつ甲羅から顔をのぞかせるようなあんばいで、「これくらいなら大丈夫」というラインが個々人で広げられていって、ぼちぼち緩くなってきている。緩くなった方が社会の経済活動は活発になるのでその点は“良し”だが、感染拡大してしまったら“悪(あ)し”であり、こればかりは感染者数の推移を参考に結果で判断されるしかない。
 
 自粛でストレスがたまるのは、よろしくない事態である。イライラが募ると自分にまつわるすべてのものに悪影響が及ぼされる。家族に嫌な態度を取ってしまったり、同僚や上司が憎く思えて仕方なくなってきて、業務時間中に呪いの人形に入れるための彼らの髪の毛を探すのに終始して仕事の効率が著しく落ちたり、筆者の場合ならゲーム『スプラトゥーン』のガチマッチ(試合)中に思わず腿(もも)をパンチして、少し離れているところで寝ている猫をうっすら起こしてしまったりする。過度なストレスによって引き起こされるイライラはまったく歓迎されるべきものではない。
 
 ではストレスを軽減するために、自粛中にどのような方策があるのであろうか。人から聞いた話や体験談などをまじえながら模索してみたい。

自宅上手か外出好きか
根本的な魂の充足を

 まず、自粛といえば真っ先に思い浮かべるのが自宅待機である。元々自宅で過ごすのが好きな筆者のような者にとって、自粛はあまりストレスにならない。普段はほとんど自宅で過ごすことがなかったが、自粛期間中に自宅待機が意外にしっくりきて「実は自分ってインドア派だったのだ」と気づいた知り合いもいて、この人は楽器の練習にのめり込んでいた。

 また、古来オタクと呼ばれている人種や、新世代のライトでポップなオタク、あるいはオタク文化に理解がある非オタク(これも若い世代に多い)はアニメ、マンガ、ゲーム、ネットなど、各位傾倒している分野にて自宅でなすべきタスクが山ほどあるので自粛にはさして悩まされなかった。むしろ大義名分のもとに外出の機会を減らせたことを喜んでいたはずである。 
 
 自宅で過ごすことがストレス解消とイコールな人たちにとって自粛は脅威ではなかったが、そうでない人たちにとって自宅待機は時間つぶしを模索する旅だ。『あつまれ どうぶつの森(あつ森)』が大ヒットしたのは、多くの人がその旅をしていたことの表れである。