<ポイント5>
ぶれない2つの判断軸(プリンシプル)を持つ

 最後に、もっとも重要なことがあります。それが、「どんな状況においても自分自身の判断軸となることは何か?」です。これがなければ、変化の波に翻弄されてしまいます。つまり、自分の意思決定の軸、プリンシプルをあらためて明確にすることが大切なのです。

 ここでも2つの視点からプリンシプルを考えることをおすすめします。1つ目は自分自身のプリンシプル、「ひとりの人」として大事にしていることです。2つ目は、社長、役員など「自身が担っている役割」において大事にしたいことです。

<プリンシプルの例>
・自分(ひとりの人間として):オープン、ポジティブ、自律
・役割(社長として): 将来性、お客様ファースト、社員・組織の成長

 これを明文化しておくことで、決断・判断に迷ったときに拠り所にすることができます。

 これからも想定外の変化が常に起こるでしょう。そうした中でも大切なのが、変化に翻弄されることなく、半歩先をいくつもりで常に備えることです。そして起こった、起こした変化について後戻りせず、進化してくことを願っています。

(プリンシプル・エグゼクティブ・コーチング研究所所長 松枝 修)