アマゾンがザッポスを12億ドルで買収した理由
2009年、Zappos(ザッポス)という靴のネット通販の会社がアマゾンに約12億ドルで買収された。買収された理由は、「企業文化」だった。
ザッポスは、電話での顧客からのオーダーや質問、リクエストを積極的に受け付けるため、24時間年中無休で稼働しているコンタクトセンターを設置するなど、サービスを核にした企業文化をゼロから作り上げた。アマゾンは、靴という機能ではなく、靴を売るための文化を高く評価したのだ。
アマゾンは当時から、購入後も顧客との継続的な関係を築く必要性について考えており、こうしたサービスを核とした企業文化こそが差別化を図る大きな要因の一つになることを理解していたのだろう。MVVを掛け合わせたカルチャーは、高いバリュエーションの根拠になるのだ。