映画『ムーラン』も
今治タオルも炎上

 ディズニーも、新彊ウイグル問題では炎上した。新作実写映画『ムーラン』のエンドロールに、「中国共産党新疆ウイグル自治区宣伝部」などへの謝意が記載されていることに対して、各国の劇場から、「ディズニーが人権侵害に加担している」と指摘する声が上がったのだ。

 今治タオルも炎上した。

――「新彊綿」とは中国の新彊ウイグル地区で栽培される綿花でつくられた良質のコットンです。ひとつひとつ丁寧に100%手摘みされるため完熟したコットンボールだけを収穫することができます。繊維が長く、不純物が少ないのが特徴で、天然の油脂分が多いため、シルクのようなつややかさや自然な光沢としなやかな風合い、ソフトな肌触りがあり、“赤ちゃんの肌”とも言われています。――

 これは20年10月8日時点で、今治タオルブティック(今治地域地場産業振興センター運営)がウェブサイトで掲げている宣伝文だ。

 新彊ウイグル自治区は、中国産コットンの80%を占める大生産地。世界に流通しているコットン製品のおよそ20%には、ウイグル産の繊維や糸が含まれているとされる。これまで「新彊綿」は、「世界三大綿」の一つとされ、多くのアパレルメーカーが掲げるブランド素材だった。

 日本が誇る繊維の高品質ブランドである、今治タオル。だがこの先は「新彊綿」の取り扱いを見直す必要があるのかもしれない。

 というのも、この新疆綿が、場合によっては新疆ウイグル自治区に暮らす大勢のイスラム教徒(主にウイグル人)が、中国共産党の“再教育”キャンプで強制収容・強制労働させられた結果の産物なのかもしれない、という懸念が国際的に広がっているからだ。

 たとえ企業側が無自覚であっても、知らなくても、国際的に報じられるようなあるまじき人権侵害によってもし新疆綿が生産されていたとなると、それを素材に使うことで、企業は間接的に中国共産党の人権侵害を助長していることにもなりかねない。そんな考えが、国際社会でじわりと広がりつつあるのだ。