コロナによって、人間の変化するスピードも、強制的に技術に同調する(Freedman, T. 2016. Thank You For Being Late. Farrar, Straus and Giroux, p.32に筆者が加筆して作成)
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井上 このグラフを見ると、本来、人間は変化への適応力が限られていて、緩やかな曲線上をじっくりとしか変われないんですよね。一方、技術はぐーっと幾何級数(きかきゅうすう)的に伸びている。技術の変化するスピードに人間は追いつけないのが普通なんですよ。だから、理論的に見ると今のタイミングでデジタル化などの変化に人間はついていけないのは当然なんですが…。

 コロナ下では、もう無理やりでも適応せざるをえない。図で矢印と点線を使って示されているように強制的に技術に同調する曲線に乗らされるというイメージです。未来へ向かってゆっくりと進んできた変化が加速しています。今までの常識が通用しないんだから、「失敗してもいいから、試しにやってみよう」が許される気風が強まっているようにも感じます。

成功企業のトレンドにも変化
消費者との「共通目標」の獲得が肝

平田 確かに、未曾有の状況ですし、みんなにチャンスが巡ってきているとも捉えられますね。私は「デザイン」を軸に企業のイノベーションをお手伝いする立場ですが、この急激に進んだオンライン化によってビジネスのトレンドも変わるのではと思います。ビジネスを成功させるには、例えば「無料のプロモーションと有料のビジネスをどんな風に掛け合わせるか」など、消費者との信頼関係をつくる、という視点がより大切になってくると思います。