他社へのシステム導入でも
「一緒に作り上げる」スタンスで臨む

 GRIT WORKSでは自社システムの開発を行うほか、小売・飲食サービス業の4社にもシステムを供給している。各社とも大きくはサツドラと同じ課題を抱えての導入だ。

 外販では自社システムと違い、相手企業のシステムの入れ替え時期など、投資のタイミングに合わせて導入しなければならない点で苦労がある、と小野寺氏は話している。また、クライアントのシステム部門に「変えなければ」という気持ちがないと、導入はうまくいかないという。

「我々も『一緒に作り上げよう』というスタンスで臨んでおり、導入企業には覚悟を決めて取り組んでいただいている。課題志向であること、課題が自分事になっていることが大切になるが、これは大手ほど難しい。しかし、導入できると仲間になれた感じがするし、相手のことを自分の店のように考えるようになる」(小野寺氏)

 導入企業のうち2社は飲食業で、新型コロナの影響を大きく受けた。現在はコロナの影響下での販促について、ともに検討しているところだ。

「スマホ決済などはサツドラとエンジンが同じため、先方が『対応したい』となったら一瞬で対応できる。ベンダー提供のレジだと『カスタマイズが必要で開発の時間と費用がかかる』となるところだが、我々のシステムは自社開発でありながら、パッケージ製品の要素があり、他社で導入しやすい。そういう意味では、エコシステム、プラットフォームとしてシステムを取り入れていただけるようになっていると思う」(小野寺氏)

基幹システム連携で内製化を完結
3万台のレジに導入を目指す

 サツドラとGRIT WORKSでは、POSシステムに続き、基幹システムの領域でも内製化を目指して開発を進めており、クラウド化によりリアルタイムでの在庫把握を実現。2019年にはマスタ機能を新システムへ移行して、従来システムとの並行稼働を開始した。2020年には新発注システムの試験稼働を行い、自動発注機能などをテストしているところだ。

「自動発注の精度が上がってきたことで、品出しや発注業務も楽になっている。基幹システムとPOSシステムが連携できれば、最終的にはスマートフォンアプリやEC、店頭受け取りや宅配などのサービスも可能になる。両システムの内製化を果たすことで、経営がやりたいことを、よりスピードを持って実現できるキャンバスができる。2021年がその元年になるように開発を進めている」(小野寺氏)

 今後、新型コロナへの対応でニーズが高まったセルフレジやカートの活用、レジ連動で顧客の属性に合わせた割引を行うなど、内製化により実現可能となる販売促進・マーケティングでの施策展開にも、小野寺氏は期待する。

 GRIT WORKSの取締役も兼務する小野寺氏はまた、サツドラでのシステム内製化を見届けた上で、GRIT WORKSの事業にもより一層力を入れたいと話している。

「サツドラは北海道のローカルチェーンで、レジの台数としてはそれほど多くなく、例えばイオンにあるレジの数はおそらく超えられない。しかし、GRIT WORKSがシステムを提供することで同じアプリが動くレジは増やせる。その台数をイオンにあるといわれるレジの台数と同じ、3万台を超えるところまで目指したい」(小野寺氏)