日本経済,旅行,Go To キャンペーン
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Go Toキャンペーンは、わずかな予算で日本経済を救ったと高く評価したい。(経済評論家 塚崎公義)

最も困っている人々に恩恵が行く

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済対策として、政府は巨額の予算を計上しているが、これまでは最も困っている人々、たとえば観光地(および居酒屋などの飲食店、以下同様)に恩恵が及ばないことが最大の問題であった。

 国民全員に10万円を配っても、多くの国民は貯金してしまうかもしれないし、巣ごもり消費をするかもしれないが、観光地などには行かないだろうから。

 その点、Go Toキャンペーンは観光地といった最も困っている人々にほぼ集中的に恩恵が及ぶ点で、非常に大きな意味がある。予算全体としては国民1人あたり1万円強であり、一連の予算措置の中では特に大きくないが、かゆいところに手が届いたという点は高く評価したい。

 筆者個人としては、単身赴任中なので帰宅の航空券や新幹線代が対象から漏れたことに不満であるが、それは仕方あるまい。航空会社やJRといった巨大企業の収益改善よりも、観光旅館などの中小零細企業の倒産を防ぐことの方が日本経済にとって重要であるし、単身赴任者の帰宅より旅行の方が「価格弾力性が高い(補助金があるか否かで需要が大きく変化する)」のだから。