4S店は厳しい商売!?

 この新規定が打ち出されてから、それまでの4S店による「独占販売形態」が打破され、家電量販店など家電製品の小売企業も自動車販売分野に相次ぎ参入している。言うまでもなく、4S店が代表するこれまで最ももうけやすい業界とみなされてきた自動車流通産業が、厳しい競争に直面するようになった。

 実際、4S店の自動車販売業務は部外者が思ったほど暴利を得ていない。やや古いデータだが、参考になるので、引用させていただきたい。

 中国国内の上場企業でもある某自動車ディーラーの2017年の目標は、販売台数が55万台、売上高が750億元(約1兆2343億円)、利益が10億元(約165億円)、利益率1.3333%(10億元を750億元で割る)とした。55万台で利益10億元とすると、1台あたり平均1818元(約3万円)の利益しか得られない。この1818元からさらに金融コスト、保険代、中古車処分コストなどの支出分を差し引かなければならない。実際、確保できた利益は本当にわずかになる(参照:https://m.sohu.com/n/480305003/)。

 有名な上場企業の4S店でも、この1台あたり1818元の利益を必死の努力目標にしているのを見ると、他の4S店はより厳しい局面にあるに違いない。中国汽車流通協会の統計によると、2020年上半期の乗用車販売店総数は2万9773店で、2019年末より0.7%減の1019もの4S店が消えた。新型コロナ禍による影響もあるが、新車販売の粗利益率が低下し利益を確保しにくくなってきたことも一因であろう。

 4S店にマネジメントサービスのプラットフォームを提供する企業「人和島」が発表した『2018年全国乗用車市場調査研究報告』という調査レポートによると、18年に収益を確保できた4S店は全4S店の32.8%にとどまっているが、19年に29%にまで落ち込んだ。つまり、完成車販売だけでは、なかなかもうからなくなっているのだ。