試合の開始30分前にスタジアムに着いたが、観客の列はなく、入場はスムーズだった。このスタッフは「COCOAのダウンロードのご協力をよろしくお願いします」と声を張り上げていたが、ダウンロードはスタンド入場の条件ではない。これではコロナ陽性者と接触しても分からないではないか、と不安は尽きない。ディー・エヌ・エーによると、ここでは実は、COCOAをダウンロードした人の割合を調べていたのだという。まさに実証実験だったのだ。

 内野席の入場ゲートには消毒液のポンプ付き容器が設置され、スタッフが手指の消毒を呼び掛けていた。ただ、行列になるほどではなくても観客の数は多く、記者はもちろん消毒をしたが、消毒をせずにすり抜けることも十分にできそうだった(下写真)。なお、検温はカメラによって行われていたようだ。

入り口の消毒Photo by S.O.

スクリーンで注意、拍手で応援
タオルを広げて左右に揺らすのがトレンド

 記者が座ったのは、3塁側内野席の最前列から約20段目。横浜ファン向けの座席で、ファールボールを防ぐネットの上限ほどの高さで、試合前のキャッチボールをする阪神タイガースの選手が見える。野球選手の体格が良いこともあって、グラウンドが小さく間近に見えるほど臨場感のある座席だ。

 ベイスターズのいわゆるチアガールである「オフィシャルパフォーマンスチーム」(球団ホームページより)のdiana(ディアーナ)の女性たちが、グラウンドからスタンドに向かって踊りを披露するのに合わせて、ファンが選手の名前を書いたタオルを広げ、左右に揺らす。歓声を上げる代わりの応援方法のようだ。記者は特に横浜ファンではないのだが、楽しい(下写真)。

スタンド自席から見たPhoto by S.O.

 そうこうしている間に、前後の座席も埋まる。周囲が空いた座席を前日夜に球団サイトから予約したのだが、最後まで空いていた左右以外は周囲が観客で埋まった。記者が予約した後、さらにチケットが売れたのだろう。

 3塁側の内野と外野の一部に限定されたビジターチームの応援ができる座席もまた、黄色いメガホンを手にした阪神ファンでぎっしりと埋まっていた。

 ただ、内野席上段や外野席の一部は空席が目立った。後の発表では、観客数は2万7850人で、スタジアム収容人数の86%程度だったという。

 そして14時の試合開始の直前や、攻守の交代の際には度々、バックスクリーンに「大声で応援しないように」といった注意事項を表示していた。