コロナ禍で「勤務制度変更」をためらう企業が見逃している真の課題
リモートワークに伴う制度変更に躊躇する企業の特徴とは? Photo:PIXTA

リモートワークが広く普及する中、社員に裁量の余地を与える制度に変更を進める企業と、そうでない企業とに分かれている。制度変更に二の足を踏む企業には、社員に対して疑心暗鬼になり、申請・承認プロセスが機能していないという特徴がある。(モチベーションファクター代表取締役 山口 博)

制度変更に二の足を踏む企業の特徴

 リモート勤務が常態化する中、企業の人事部は、就業規則や関連規定の改定といった課題に直面している。在宅勤務での勤務時間管理をどのように行うか、残業手当の支給をどうするか、有給休暇の付与の仕方、通勤手当を定期代で支給し続けるかなど、制度全般にわたって見直し検討をしている企業もある。

 一方、リモートワークなどの新しい働き方の適用を感染拡大防止に伴う緊急避難的な一時的な対応にとどめ、感染拡大防止対応が恒常的に続くのか、それとも元の勤務状況に戻るのかを見極めた上で、規定変更に着手したいという考え方の企業もある。しかし、こうした状況が続いて半年が経過した。いつまでも一時的な対応にとどめておくことは無理がある。

 こうした企業に私がお勧めしているのは、規定変更を行った上で、規定を適用するかどうかは上司や人事部の承認により、その都度判断していく運営を行うことだ。このように申し上げると、「規定を変更すれば、悪用されるおそれがある」という反応を受けることがある。