「通勤手当の代わりに在宅手当」で手取りが減るかもしれない理由在宅勤務手当が出ない会社は少なくないようだ Photo:PIXTA

企業の顧問社労士として、数多くの労務問題を解決してきたカタリーナ。新たに始めたオンラインのよろず労務相談には、経営者・労働者を問わず、さまざまな相談者が訪れる。本日の相談者は、新型コロナウイルスの感染拡大以降、在宅勤務を続けているという男性会社員(31)。在宅勤務で困っていることがあるというが……。

在宅手当が出ない会社はブラックなのか?

カタリーナ 「こんにちは!社労士のカタリーナです。真島智昭さんですね。今日はどんなご相談かしら?」

真島 「新型コロナをきっかけに、8月から在宅勤務になったんです。会社まで片道1時間半もかかっていたから、通勤ラッシュからも解放されて、その分だいぶ楽になりました」

カタリーナ 「それはよかったわ。在宅勤務が難しい仕事も結構あるし、あなたラッキーね」

真島 「いやぁ、それがそうでもなくて……」

カタリーナ 「どういうこと?」

真島 「ずっと家にいるから、光熱費も結構かかるじゃないですか。うちの奥さん、そういうところ結構厳しくて。食事も家で食べる分、大変だって。僕はカップ麺とかコンビニ弁当でいいんですけどね」

カタリーナ 「なるほど、肩身の狭い思いをしているのね」

真島 「はぁ…、最近テレワークの手当が出る話とか、よく聞くでしょ?うちの会社は、そういう手当は一切ないんです。友人の会社は、毎月5000円の在宅勤務手当が出るうえに、机やイスとかも会社負担で買ってもらえるって聞きました」

カタリーナ 「まぁ、そういう会社もあるわね。オフィス自体を解約して、フルリモートに切り替えている会社も出てきているし、半分出社で半分在宅っていうケースもあるし」

真島 「残業が減ったうえに、通勤手当も廃止されて実費精算になったから、給料が減ってしまって。奥さんが、うちの会社はブラックだって、散々文句を言うんです。やっぱりうちの会社って問題なんでしょうか?」