コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、10月度の百貨店編だ。
高島屋、13カ月ぶりの売上高前年超え
三越伊勢丹、阪急阪神、大丸松坂屋は苦戦
百貨店の主要4社が発表した10月度の月次業績データ(既存店売上高、国内百貨店売上高、百貨店事業合計など)は、以下の結果となった。
4社の中で10月度に前年を上回ることができたのは高島屋だけだった。同社の国内百貨店売上高は前年同月比104.2%(4.2%増)という成績を残した。
一方、他の3社はいずれも前年割れ。三越伊勢丹の既存店売上高は、同98.3%(1.7%減)、阪急阪神百貨店(エイチ・ツー・オー リテイリング)は同97.2%(2.8%減)だった。
そして、3社の中で最も厳しい状況にあるのが大丸松坂屋(J.フロント リテイリング)である。10月度の百貨店事業合計は、同93.9%(6.1%減)まで落ち込んだ。