恐らく社内の会議だって、その多くはオンラインで可能だ。例えば、定例の業務報告会議などは集まる必要はほとんどないし、そもそも多くの日本の企業にとっては、会議を設定するために時間がかかるのが普通だ。資料の作成から参加する人たちへの根回し、上司の了解等々、考えただけでも面倒くさいものがたくさんある。さらにそれらの多くが儀礼的なもので「やりました。コンセンサスを得ました」という証拠作りのためにやっていることも多い。これらはほとんどオンラインでやればいい。

 一方で、実際に集まって話し合った方が効率的な業務もある。例えばブレインストーミング的な会議だ。製品やサービスの開発会議、マーケティングの戦略について考える、といったいわゆる“知恵を出し合う”会議である。これらは場を共有し、時には無駄話をしながら、次第にアイデアが固まってくるものであり、業務報告のような情報伝達のための会議や、社長や役員を臨席させる“御前会議”のような決定事項を担保するための儀礼的な会議とは全く異なる。こういう知恵を出し合うための会議は定期的に、そして頻繁に行われるわけではないだろうから、実際に集まってやった方がビジネスとしての生産性は高くなると考えられる。

コロナ禍で次々と露呈する
経営者の「残念な力量」とは?

 実は、経営者とか管理職というのはこういう業務の特性を考えて指示を出すのが仕事なのだ。今は例として会議の話を挙げたが、会議にとどまらず、業務全般についてリアルでおこなう場合とリモートでも可能なものの業務をきちんと切り分けて指示するのが経営者や管理職の役割であろう。