新型コロナウイルスワクチンの第1号争いは決着がついた。だが、市場シェアの獲得競争は始まったばかりだ。英国の規制当局は米ファイザーとドイツのビオンテックが開発した新型コロナワクチンの緊急使用を承認した。米当局も早ければ来週中に審査を完了する予定だ。米国ではその後すみやかにワクチン接種が始まる見通しで、米バイオテクノロジー企業モデルナのワクチンもクリスマス前に承認される可能性が高い。いずれのワクチンも後期臨床試験で新型コロナ予防に9割を超す有効性を示しており、今後の候補が超えねばならないハードルは高くなる。オックスフォード大学と英製薬大手アストラゼネカのワクチンは有効性がはるかに低かった。投資家は財布を開けて票を投じている。ニューヨーク市場ではビオンテックの米国預託証券(ADR)がここ1カ月で30%超上昇。モデルナは同じ期間に倍以上に値上がりした。
コロナワクチン、開発競争の次はシェア争い
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