仕事をしていないと
なぜ不安になるのか?

 教育学者のアダーホルト・エリオット博士は、非生産的で結果の出ない「残念な」完全主義者には、次の5つの特徴があるのではないかと論じています。

  1.先延ばし
  2.失敗への恐怖
  3.All or Nothing的思考
  4.不反省で麻痺した完全主義
  5.仕事依存

「残念な」完全主義とは、いわば手足が麻痺したように「完全にする」という目標にがんじがらめになった思考のことです。本書でいうマイナスの完全主義と同じ意味です。
  反省する心の余裕すらなく、不安を解消するためだけに完全に仕上げようと躍起になっている状態のことを指します。

  仕事依存も、残念な完全主義に含まれています。
  仕事をしていないとどんどん不安が高じてきますが、仕事をすると落ち着きます。そのうち周囲にも、自分の仕事依存を押しつけるようになってきます。
  仕事人間には耳の痛い話かもしれません。完全主義の落とし穴、負の側面です。
  逆にこれを克服できれば、簡単に残念な完全主義から卒業することができます。

 これからその方法について説明していきましょう。