無印良品を展開する良品計画は、衣料品について20年秋冬シーズンから、価格を改定。例えばクールネック長袖Tシャツは1290円/1490円を990円に、「縦横ストレッチチノパンツ」は3990円から2990円に値下げ。

 探せばまだまだあちこちで値下げをやっているだろうが、こうした対象品目を絞ってやる値下げはどこの流通業も年がら年中やっているような気がして、こうも怒涛(どとう)のごとく値下げが打ち出されてくると、あまりインパクトはない。

 だが、競合店が値下げをやるから対抗上、「うちも、うちも…」という流通業も少なくないから、次から次へと値下げが出てくるのだろう。

 今思えば、コロナの感染拡大「第1波」の時に聞いたあるスーパーの社長の話がよみがえってくる。

「どうせ、今年後半あたりから値下げラッシュが始まるのだから、今は安く売らなくてもいいんだ」と新型コロナの第1波の時は値引き、特売の類いは極力抑えているというようなことを言っていたが、まさに今、スーパーの社長の予言通り、雪崩のごとく「値下げラッシュ」が始まっている。

「巣ごもり特需」の終わり?
9月から売り上げが変調

 大手スーパーの月次の業績推移を見ても、それは如実に反映されている。

 食品スーパー最大手のライフコーポレーションの月次売上高は、コロナの感染拡大で急速に増加した。

 今年4月は前年同月比15.0%増、5月は同8.9%増、6月は2.5%増と伸び率が鈍化したが7月、そして8月は再び2ケタの伸び率となった。

 巣ごもり需要やリモートワークもあり、自宅で料理する機会が増えた向きもあると思われ、そうした内食の需要がスーパーの売上高を支えてきた。

 しかし、それが今年9月あたりから、様子が変だ。

 ライフコーポでは9月が同1.6%減(昨年10月の消費増税の駆け込み需要の反動もあり)だが、10月は4.5%増、11月は2.5%増と、少なくとも9・10・11月の実績を見ると鈍化している。

 こうした傾向はライフコーポだけでなく、スーパー全般にいえることで9月あたりから軒並み鈍化。「巣ごもり特需」が終焉(えん)を迎えたと思わせるような変調だ。